人事教育担当者が知っておきたい”できる”という状態
2016.04.22
ツイート人が学びを得て、主体的に行動するには次のようなステップが想定されます。
教育 ⇒ 訓練 ⇒ 態度 ⇒ “できる”という状態
そう、教育と訓練だけでは足りないのです。
① 教育:知識を与える
知らないことを新たな知識として吸収してもらうためにまずは教育しましょう。
② 訓練:スキルを訓練する
知識を得ても実践しなければ意味がありません。実地訓練で、スキルと技能をつけましょう。
さあ、教育も行ったし、訓練もした。
これで完了!と思っても、まだまだ人は動いてくれません。
③ 「態度」
仕事の意味や目的が分かり、納得してやろうと思う気持ちを持ってくれないと、人は動いてくれません。
覚えたことをするかどうかは、本人の心の持ちように大きく左右されます。
つまり上司からの指示命令では行動が変わらないことが多々あるのです。
では、仕事や課題に率先して取り組んでもらうにはどうすればいいでしょうか。仕事の目的や背景、本人への勇気づけや支え、相談、指導などを含めて、事細かに面倒を見ることが必要です。わかりにくい理念や、多すぎる注意事項があればなおのこと、何度も何度も根気よく話して聞かせ、また、思いを聴いてやることが大切です。教育側には大変な労力が必要になりますが、「仕事を行う意義」を理解し納得できてこそ人はやる気になります。
④ できるという状態
①~③のステップを踏まえて人は“できる”という行動習慣を身に付けます。
しかも、人材教育においては、期待される10人のうち10人、10回中10回にこの行動変容があってこそ成果が出せたと言えるのです。新入社員のうちは、一言指示をしただけで仕事ができるはずもなく、念入りに指導をしていかなければなりません。
このように4つのステップを踏んで新入社員は“できる”という状態になります。
もちろん、配属先での協調性やチームの一員としての仕事の進め方など、まだまだ組織人として克服する課題は残りますが、やる気をもって主体的に行動する基盤ができていれば、上司や先輩の協力も得られやすいというものです。
ここまで教育が進めば、スタートダッシュとして及第点ではないでしょうか。