感謝されているか
賃金制度のように、非常に大きな仕組みを一挙に、革新的に変えていくことは、実際問題としては難しいものです。それでは、日常の人事の仕事で、「感謝されるか」という視点で考えてみることにしましょう。
「感謝されているか」という評価をわかりやすく図る方法は、他部門の従業員から「ありがとう」と言われることとします。統計的手法に基づくものではないにしろ、意外にこの方法は核心をついているものです。加えて、一年間に何回、他人から「ありがとう」と言われたか、これを判断することは容易にできます。
人は、真剣に相談し満足のいく結果を得たとしたら、「相談してよかった、ありがとう」という気持ちになるはずです。最近は、人事の仕事もIT化していき、手続きの日常業務をパソコン上で済ませてしまいますが、ぜひ、ありがとうの言葉をもらえるように努力してみましょう。
取り締まりではない
人事の仕事と言うと、制度を守ってもらう、特に「時間外の協定」を守ってもらうような仕事は注意が必要です。当たり前のことですが、この協定時間をオーバーすると、労働基準法違反となり、申告上の不正や賃金の不払いという悪質な状態を生むことになりますので、自然と従業員に厳しく臨むようになります。しかし、こういう取り締まりの仕事になってはいけません。
時間外協定の目的は過重労働の防止であって、ルールは、従業員が健康に害のない範囲で最大限活躍してもらうために存在しています。協定時間を超過したものを取り締まることが目的ではありません。
取り締まりからの脱却
取り締まりではなくどのように仕事をすればよいのか、人事のあらゆる仕事で、どのように仕事に向き合うのか、この方向性を考えるだけで、仕事は違ったものになることでしょう。人事の仕事に従業員に関わる統計的な数字を作ることがありますが、その数字は、人間の数であり、人が働いた数字であり、人間すなわち、従業員一人一人なのです。その一人には、新入社員も、非正規社員も、管理職もおり、すべては人にかかわる仕事をするからこそ、「人事」という言葉が出来上がっているであろうことは誰もが想像できます。
結局は、他人様のために何ができるか、何をして差し上げることで自分の職責を果たし、喜んでいただけるかを常に自問自答しながら丁寧に仕事をする、すなわち、「人」に向き合うことが大切ではないでしょうか。しかも、謙虚な姿勢で、立場や役職を超えて、真剣に向き合うことが重要でしょう。
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