2016.09.23

差がつく組織の実行力(1)~4番打者で強くなる?~

あゝ人材教育!3分ななめ読み

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組織の実行力とは

「実行力」という言葉は、通常個人を対象に使われるものですが、組織に用いても良いものでしょうか。しかし、組織が実行力を意識しなければ、普通の組織マネジメントで大過なく1年間を過ごしてしまう恐れがあるのです。

組織の実行力とは、「組織が組織として有機的に機能し、仕事のまとまりを狙った意図通りに成果を上げるための力ということです。表現的には「成果が上がる」「成績が良い」「部門で活躍できた」などの言葉で表されることになります。
当レポートでは、少し違った視点でのリーダーシップの表し方を感じていただければ光栄です。

4番打者で強くなる?

ずっと前に、巨人軍が名前の通った4番打者ばかりを集めたことがありました。一見、ものすごい得点能力ですぐに優勝しそうなものですが、実際は上手くいきませんでした。経営者としては、大枚を投じて、翌シーズンに向けて大いなる準備をしたに違いありません。このように、経営者の独断、もしくは、課長の強いリーダーシップで、充分に備えることができたつもりでも、組織としては、実行力を上げることはできなかったということが十分に起こり得ます。

社会とは、市場、お客様、敵味方、自社組織など、様々な事情で揺れ動いています。そのように物事が千変万化する中で、組織の成果を最大限に出せるように、実行力を上げていきたいものです。それぞれの置かれる環境によって、自分の組織に影響を与える要因は様々ですが、ここでは、組織内の運営にあたっての実行力を上げることについて触れたいと思います。

強いリーダーシップがあればよいか

組織のリーダーが、部下たちを力強く引っ張っていけば成果は上がるのでしょうか。上からの命令が強ければ強いほど、部下は、従うことが目標になり、異論をはさまなくなります。ということは、部下たちは考えることをしなくなります。命令に従わず、異論をはさんだりしようものなら、極端に言うとはじかれてしまうこともあり、部下たちは理想的なフォロワーシップをとれなくなってしまうのです。

独断による経営は、はまれば相当の成果を上げますが、時に、暴走して取り返しのつかない事態も引き起こします。また、強いリーダー一人だけのファインプレーに頼っているようでは永続性においても、疑問が残ることでしょう。

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