2018.09.06

プロメン物語 第2話 プロジェクト始動

あゝ人材教育!3分ななめ読み

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プロメンって……何?

え~っと、第4会議室はどこだっけと…。お、ここだ。ガチャ。

「遅いじゃない。会議まであと2分よ。余裕を持った5分前行動が相変わらずまだ身についていないようね。」

ドアを開けると同時に注意してきたのは、桜井マナミだった。
彼女は同じ新卒入社で同期の中でもとびっきりの美女……というわけでもないが、気が強くて遠慮なく物を言う天真爛漫さが僕には魅力的で、実はちょっぴり気になっている人でもある。

「ビックリしたー!まぁまぁ遅刻したわけじゃないんだから固い事は言わないでよ。
 ていうかマナミちゃんも参加するの!?全然知らなかったよ。とりあえずよろしくね!」

「全く先が思いやられるわ。でもまさか加賀くんもプロメンに選ばれたとはね。」

プロ…メン……?聞いたことないな。よし、ここは一発。

「そうそう。ラーメン、つけ麺、僕プロメン、オーケー!!」


……
………

「はぁ~。本当に同期の恥だわ。なぜ上司が加賀くんを推薦したのか、今世紀最大のミステリーね。
 一応教えといてあげるけど、プロメンは"プロジェクトメンバー"のことよ。」

またやってしまった。ついつい笑い路線に走ってしまうのは僕の悪いクセだ。

「あ、あぁ!!そっちのプロメンね。あっちのプロメンかと思ったよ。」
「あっちってどっちよ。さぁ、バカ話はここまで。そろそろ始めるみたい。」

プロジェクトメンバーに与えられた任務

「時間になったので、業務改善プロジェクト会議を始めます。ここにいる10名は、ほとんどが顔馴染みのある面々ではありますが、念のため自己紹介をしておきます。本プロジェクトの管理統括をする人事部の佐々木です。皆さんもご存知の通り、これは我が社にとって非常に大切な取り組みのうちの一つです。2、3年前から業務上のミスが増加傾向にあり、顧客満足度の低下やクレームの発生、売上減少を招いています。こうした背景を受けて…」

それから佐々木部長の話は30分間続いた。
なるほど、プロジェクトの概要と背景は良く分かった。
どうやらこのプロジェクトは4つのフェーズに分かれて進行していくらしい。

第①フェーズ:情報収集
第②フェーズ:実施内容の検討
第③フェーズ:改善実施
第④フェーズ:レビュー会

「以上がプロジェクトの骨子です。このメンバーで約1年間、プロジェクト成功のため一丸となり頑張っていきたい。さて、まずは情報収集を進めていきたい。どのような業務ミスが起きているのか、それはなぜ起きているのかということを中心に、各自で情報を集めてきてほしい。情報収集のやり方は皆さんにお任せします。次回の会議は1ヶ月後に行いますので、そこで発表してもらいたい。皆さんの活躍に期待しています。本日はこれで解散とします。」

やり方は任せる……か。結構やらないといけないことが多そうだな。
徐々に自分の業務も忙しくなってきているし、最後までやり切れるか正直不安だ。

「部長の話、ちゃんと聴いてたんでしょうね?まずは情報収集。頑張ろうね!」

マナミちゃん。。。よし、まずはやってみるか!

次回予告

情報収集、先輩にヒアリングをしてみよう

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