官僚的な縦割り組織では問題解決ができない
2015.10.05
ツイート人が集まるところ、必ず組織ができる。
10人以下であれば、一つの組織で十分だがそれ以上になると、複数のチームに開けて仕事をしたほうが、効率がよいように感じられる。
しかし、人が100人→200人→1,000人と増えてくると、組織の数は増え組織の壁は高くなり他の部門がどんな仕事をしているのかわからなくなる。
はたして、それで仕事はうまく回るのだろうか?
大きな組織では部門・部署ごとに役割責任が定義され、それぞれの部門に所属している人は、その役割だけを全うすることが求められる。
長年そういった仕事のやり方をしていると、自然と部門間のコミュニケーションが不足がちになる。
組織の内部にいると、そういった部門間の会話の少なさに頓着しなくなる。コミュニケーションはマネジメントレベルで行っていれば済むという認識にいたる。実際、多くの企業が、部門が違うと社員間のコミュニケーションは疎遠になっていく。
長年その状態が続くと、組織はだんだん硬直していき官僚的と言われる縦割り組織ができあがる。
さて、何が問題なのであろうか?
縦割り構造の組織は、仕事が順調にいっている時には効率的である。
変化が少なく、周囲(顧客や競争企業、あるいは他部門)からのクレームもあまりなく淡々とやっていける仕事は、“Divide and Concur(分割して統治せよ)”の原則に従って仕事は、適度にはかどって進む。しかし、変化が多く、周囲からの反応と問題提起が絶えず発生する場合、大きな問題に出会うことになる。それは、問題の原因には、さまざまな要因が関わることが一般的で、特定の要素だけで解決できることは少ないからである。
組織活動は、部分的な活動と思われる仕事も、他の部門の仕事と多いに関わりがある。
組織全体で”組織システム”を作り出している。縦割り組織というのは、責任と権限を特定のピラミッド構造の中に閉じ込めようとするものであるが、現代のように変化が激しい時代には、完全に時代遅れの構造である。
マトリックス組織構造を持ち込む必要がある所以である。(それも複数のマトリックス構造が必要。商品・サービス、物理的組織、ビジネスプロセス、拠点などの要素からどの2つをとっても、マトリックスで管理することが求められている)
組織の活動は、あたりまえだが、部門をまたがった活動である。部門間でモノや情報が行き来して組織が成り立っている。
組織の中で、”コミュニケーションをとる”(”情報を適切に流す”ということと同じ)ことは極めて重要なことである。
それも、マネジメントレベルだけでなく、一般社員間コミュニケーションが重要である。官僚的な組織では、組織の血流ともいうべき情報流が途絶えてしまうので、下手をすると死にかねない。
皆さんの会社は、組織間のコミュニケーションはうまくいっていますか?
他部門が何をしているのかわからないようだと、官僚主義に陥っているかもしれません。