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HRD用語【アンガーマネジメント】

2021.10.22

【アンガーマネジメント】

アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手く付き合うための心理教育・心理トレーニングを指します。怒らないことを目指すのではなく、怒る必要がある場合には上手に怒り、怒る必要がない場合には怒らなくて済むようなトレーニングとなっています。
1970年代にアメリカで生まれたとされ、アメリカでは小学校やサマーキャンプでも教えられています。司法にもアンガーマネジメントが取り入れられ、DVや傷害など、怒りを伴う犯罪においては、アンガーマネジメントを受講するよう裁判所から命令される場合があります。

日本国内におけるアンガーマネジメント

日本国内においては、20174月に厚生労働省が発表した「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」により、パワーハラスメント抑止の観点からアンガーマネジメントが注目されています。

パワーハラスメントの抑止はもちろん、多様性を尊重する働き方の推進という観点で多くの企業研修として取り入れられています。

ダイバーシティの推進が必要とされる社会の中で、企業で働く人の背景が多様化しています。様々な人々とチームとして一緒に働く上で、アンガーマネジメントは必要不可欠なひとつのスキルとなっています。

怒りのタイプ

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が開発し、著作権を有する「アンガーマネジメント診断」では、個々人の怒りのタイプを診断することが可能です。

(参考:https://www.angermanagement.co.jp/

怒りを明確にする質問

診断では、以下の質問が設定されています。

それぞれを得点化することで、自身のタイプを導き出します。

Q1. 世間には尊重すべき規律があり、人はそれに従うべきだ。

Q2. ものごとは納得いくまでつきつめたいと思う。

Q3. 自分がやっていることは正しいという自信がある。

Q4. 人の気持ちを間違って理解していたということがよくある。

Q5. 性善説よりも性悪説の方が正しいと思う。

Q6. 言いたいことははっきりと主張すべきだ。

Q7. たとえ小さな不正でも見逃されるべきではないと思う。

Q8. 好き嫌いがはっきりしている方だ。

Q9. 周りの人が自分のことを何と言っているのか気になる。

Q10. 自分で決めたルールを大事にしている

Q11. 人の言うことをそのまま素直に聞くのが苦手だ。

Q12. 後先考えずに行動できるタイプだ。

怒りのタイプ

  • 公明正大タイプ
  • 博学多才タイプ
  • 威風堂々タイプ
  • 外柔内剛タイプ
  • 用心堅固タイプ
  • 天真爛漫タイプ

質問の結果から、記載の6種類の怒りに分類することができます。

興味がある方は、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が有する「アンガーマネジメント診断」を受けましょう。

アンガーマネジメントで重要視されることは、まずは自身の怒りのタイプを知ることです。タイプを知ることで怒りの傾向を知り、コントロールできるようになるとされています。

自認している理解と、実際に怒りが湧いたシーンの傾向は異なるかもしれません。冷静な気持ちで診断を受けてみましょう。

アンガーマネジメントの今後

今後、労働人口の減少から、ますます企業の多様化は進んでいくでしょう。さらにはDX化や働き方改革など、様々な側面から働く環境が大きく変化することが予想されます。

したがって今後さらに、アンガーマネジメントが必要不可欠な存在となることが予想されます。年齢や役職に関係なく重要なスキルとなるため、早めに企業内へ導入し、アンガーマネジメントへの向き合い方を習得する必要があるでしょう。

 

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