次世代型PDCA?!OODAループとは
2021.07.15
ツイートVUCA時代におけるおすすめの立ち回り方
社会人になって良く聞く横文字の代表格として、
“PDCAサイクル”というものがあります。
おそらく、このコラムを読んでくださっている皆様であれば
聞いたことがないという人はいないのではないでしょうか?
簡単におさらいしておくと、PDCAとは
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったもので、
この順番通りにサイクルを繰り返し行うことで、
継続的に業務改善をしていこうという手法のことを指します。
ただ、コロナウイルスの台頭を筆頭に
ここ最近は“先が読めない”、“変化が激しい”
VUCA時代だなんて言われています。
そんなVUCA時代において、
綿密な計画(Plan)を基にサイクルを回すPDCAでは
スピード感が足りないということで、
最近話題となっているのが今回紹介するOODAループなのです。
OODAループとは
OODAループとは、アメリカ空軍の戦闘機パイロットだった
ジョン・ボイド(John-Boyd 1927-1997)が提唱した意思決定と行動に関する理論です。
下の図の4つのフェーズを高速でループ(繰り返す)させることで、
迅速かつ臨機応変な行動をとるメソッドです。
OODAループもPDCAサイクルと同様に各フェーズの頭文字を取った名称になります。
それぞれのフェーズは以下の通りです。
Observe=観察・見る
自分の置かれている状況や、周囲の変化を読み取り、情報を得るのがObserveフェーズです。
「見る」と訳されてはいますが、実際は五感を研ぎ澄ませて周囲の情報を抜け漏れなく、
正確に収集して認識することが求められます。
※「情報を"知覚・認識する"」までが本フェーズで、情報について分析するのは後のフェーズです。
Orient=状況判断
Observeフェーズで認識した情報を元に、「良い」「悪い」あるいは
「順調なので対策は不要」「不調なので対策が必要」といった状況判断を下すのがOrientフェーズです。
OODAループにはスピード感が不可欠なため、Orientフェーズでは、
時間をかけて状況を分析するのではなく、経験則や感覚を重視しつつ、素早く判断することが求められます。
Decide=意思決定
Orientフェーズの状況判断を元に、次にどう行動するかを決めるのがDecideフェーズです。
状況が良いから、"しばらくはこのまま監視を続けよう"とか、予定していたほど効果が出ていないから、
"対策XXを実行しよう"といったように、具体的な行動を決定しましょう。
Act=実行
Decideフェーズで決定したことを実行します。実行後、再びObserveフェーズに戻ります。
場合によっては、周囲の変化に注意しつつ実行すること、
つまりActしつつ次のObserveを始めることもあります
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これらを以下のケースに当てはめると、こんなイメージになります・・・
<ケース>
Aさんは自動車で細い路地をゆっくりと走っていました。突然、目の前に男の子が飛び出してきたので、
Aさんは「危ない」と感じて即座にブレーキを踏み、事なきを得ました。
↓
Observe :目の前に男の子が飛び出してきたことを認知
Orient :危ない、事故を回避しないと、と判断
Decide :急ブレーキをかける行動を決定
Act :ブレーキペダルを踏んで、急ブレーキを実行
OODAループを使うメリット
メリット①:スピーディかつ臨機応変な対応が可能
OODAループは計画を優先するのではなく、個々人が置かれた状況を観察・認識し、
素早く最善の一手を考えて実行することを優先するため、スピーディかつ臨機応変な対応ができます。
メリット②:先手を取る
軍事分野においてOODAループが注目されたのは、「相手の動きと周囲の状況を踏まえ、
高速で判断・行動を繰り返すことで相手の先手を取る」というメリットがあったからとも言われています。
つまり、何らかの「相手」が存在するような場面において、高速でOODAループを実践することができれば、
相手を自分のペースに巻き込んで、先手を取ることが可能なのです。
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