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HRD用語【ダブルループ学習】

2015.07.14

【ダブルループ学習】

問題解決プロセスにおいて、行動の基準となった理論そのものを見直し再構築する考え方。またそこから得る学びのこと。ハーバード大学教授クリス・アージリス(教育・組織行動学)によって提唱された。

 

半年間の罪や穢れ(けがれ)を払う大祓(おおはらい)の神事。
八の字に束ねた茅、『茅の輪』(ちのわ)をくぐって禊をし、残り半年間の無事を祈ります。
夏越の祓の時期はもう過ぎますが、まだ各地の神社で茅の輪が見られるかもしれません。
ダブルループ=2つの輪と茅の輪の意匠が重なったので、このような書き出しなのですが、
茅の輪くぐりは半年間の穢れを無かった事にしてもらうのですから、
問題をゼロベースから見直すダブルループ学習とそう遠くもありません。

さて、ダブルループがあればシングルループもあります。
この二つの問題解決プロセスを整理してみます。
シングルループ…行動の修正。効率や効果を見直して問題の解決をはかる
ダブルループ…根拠の見直し。別の手段や目的も検証して再構築する
こんなところでしょうか。
提唱者アージリスは、よくサーモスタットを比喩に使って説明をしていたようです。
設定温度を保つためにヒーターの温度調節をするサーモスタットは、
スイッチのON/OFFを切り替えて暑い、寒いといった問題を解決します。
これがシングルループ。
一方で、温度設定の目的やヒーターという手段を検証し、
結論としてヒーターの使用を取りやめ“窓の開閉”に変更するのがダブルループ。

“べき”“ねばならない”といった先入観が、思考を狭める事はよくあります。
私たちは経験でそれを知っているのに、まさにその経験が邪魔をするのです。
先入観とはそういうもの。
無意識に作られた自分なりの価値観や基準で、モノゴトを評価してしまいます。
ある意味では、人としての個性であり面白みですが、
“成長”の側面では変化がなく、学習がありません。

変革を恐れず、事の真意を見極める。
先入観のない素直な視野。
常に学習できる自分でありたいと思うのです。

まずは茅の輪をくぐってきましょうか。

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