2018.09.21

プロメン物語 第4話 情報リテラシーを高めよ

あゝ人材教育!3分ななめ読み

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情報リテラシーとは?

先輩たちにヒアリングは十分に行ったから、いま部内で起きている業務ミスの事象と原因は把握できている。それなのにダメとはどういうことだ。

「マナミちゃん、僕のやり方じゃダメってどういうこと?」
「そうね。全くダメというわけではないけど、情報収集の範囲が狭すぎるわ。おそらく聞き取りの結果、分かったことと言えばヒューマンエラーが原因のミスが多いってことくらいじゃないの?」

う……確かに言う通りだ。でもなんでそんなことが分かるのだろう。

「な、なんでそう思うのさ。」
「ふふ、図星みたいね。そんなこと直接ヒアリングするまでもないわ。仕方ない、今回は特別に理由を教えてあげる。」

彼女の情報収集はITを活用したものだった。
自社と同じ業種や職種の業務ミスは、ネットを探せばいくらでも事例が掲載されている。今は大抵のことがネットに答えが載っているので、それを見るだけで起こりがちなミスと原因は網羅できる。中には誤った情報、ソース不明の情報も多いが、正しく使いこなせれば情報収集としては最強のツールになる。目的に合わせて必要な情報を収集し、その確証や価値を的確に見極めて活用する能力は情報リテラシーと呼ばれる。
※リテラシー(literacy)・・・ 読み書きの能力、特定分野の技能・知識を意味する

「要するに"情報を正しく使いこなす能力"が大切なわけ。有象無象の情報の海から本当に価値ある必要なものを収集、整理、活用できれば、仕事の生産性も効率性もグッとUPするはずよ。ただこれだけでは他社事例を集めただけだから、まだ足りないわ。この先は集めた情報から何が言えるか、何が見えるか、何が聞こえるか、想像性をフル活用しないといけないの。そうすると当社に足りない部分、改善点が分かってくるはずよ。」

なるほどな、マナミちゃんの話はとても勉強になった。

「想像性か、それなら僕の得意分野だな!」
「加賀くんが得意なのは、想像じゃなくて『妄想』でしょ。」

そう言い放ち、彼女は社内ラウンジを去っていった。

悔しい。次こそは挽回して、絶対に彼女を見返してやる。
そうしたら僕の評価は上がって、尊敬の眼差しで見てくれるようになるはずだ。
尊敬はやがて好意に変わり、二人は自然と付き合うことに。。。

マナミちゃんの後ろ姿を茫然と眺めながら、僕は妄想にふけっていた。

次回予告

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