どんな社員研修を行うと良いのか?
2016.03.08
ツイート① 社員研修を改善したいけれどどうしたらいいのか分からない。
② 社員の能力向上や意識改革をするにはどのような社員研修が良いか分からない。
③ 階層別研修を行っているけれど、本当に今のままで効果があるのか不安。
社員研修や教育は『形のないもの』なので一体何が正解なのかが分かりにくく、多くの費用をかけたからと言って必ずうまくいくわけではありません。そこで、今回は社員研修を実施する理由や意義をもとに『どんな社員研修を行うといいのか』をお伝えします。方法によっては、社内のリソースで十分改善できるかもしれません。まずはその根本にあるものを考えてみましょう。
1.社員研修は何のために行うのか
貴社では、何のために社員研修を行っていますか?
新入社員の即戦力化、人事計画の一環、会社の風通しを良くするため。または課題解決に取り組むためでしょうか。その答えは企業によって様々ですが、社員研修を行う目的や意義は必ずあり、研修内容はその目的に合っている必要があります。
さて、貴社ではどのような課題を抱えているでしょうか?
社員研修を計画する際は、職場の課題とその解決方法を考えるものですが、そのときに忘れてはいけないポイントが『欲しい結果にフォーカスする』ということです。これは、社員研修だけに言えることではありませんが『集団で物事にあたる』際に、そこにかける思いや意識を共有することがあると思います。しかし、その実現のために人がとる行動は多種多様。そのため、何かの思いを合わせることよりも『欲しい結果』を明確にすることで、研修実施後に生じる『こんなはずじゃなかった』を減らすことができるのです。
2.自己啓発の併用
社員研修の一環として自己啓発セミナーを用いる企業もあります。
社員研修と自己啓発セミナー、これらは目的もメリットも全く異なります。ここでは、一般の社員研修と自己啓発セミナーの違いについて述べたいと思います。
<一般の社員研修>
社員研修は『人を育て人材を生かし企業の業績を上げる』ことを目的に行われ、そのために必要なタイミングや対象、テーマで実施をしていきます。たとえば新入社員研修であれば、社会人としての心構えやビジネスマナーなど、社会人として身に付けているべきことや、企業内ルールについて研修をします。また役職研修であれば、その役職が持つ権限や責任のほか、部下のマネジメントやチームビルディングの方法などを学びます。また昨今ではストレス対処法を身に付けることも少なくありません。その他、営業スキルやプレゼンテーションテーションスキル向上のためのテーマ別研修を適宜行い、研修を受講した社員が企業に貢献できるようになることが求められます。
<自己啓発セミナー>
一方で、自己啓発セミナーは『個人がより良い人間になる』ことを目的に行われます。つまり、一人一人の人間力を高めることで、企業への貢献度が上ることを期待して行われるのです。たとえばポジティブ思考や精神力を養うセミナーは、ストレスに強くなることが期待できます。社員は仕事にやりがいを感じ積極的に業務に臨み、企業の立場では、従業員の退職を未然に防ぎ人材の安定した確保がはかれるようになります。
社員研修と自己啓発自体は独立したものではなく『自己啓発も社員研修の一部』という位置づけにあります。そのうえで、社員に何かしらの意識改革が求められるときに自己啓発セミナーは効果を発揮します。あくまでも会社への貢献に直接かかわるのか間接的に関わるのかという違いです。
3.社員研修はこうして失敗する
しかし、社員研修は内容の善し悪しに関わらず、失敗することがあります。それは、『あなたの会社が解決したい課題に合った研修を行わなかった』から。有名講師であることや、評判が良いというだけでプログラムを選択してしまうと、せっかくの研修によって実現した効果も、業績に貢献しないことになります。たとえば社員に人前で話すのが苦手という傾向があったとして、それを改善するために研修を企画したとしましょう。その時にできるアプローチは大きく分けて二つあります。
ひとつは、話し方やプレゼンテーションの仕方を身に付けるための研修。
もう一つは、人前で緊張しないような心を養うための研修です。
確かに両方大事なものですしどちらも効果を発揮するでしょう。
しかし、『方法を知らない』だけの社員に緊張しない心構えを教えたところで、欲しかった結果は得られません。逆に『人前に立つのが怖い』という人にはいくら話し方だけを教えても最初の一歩が踏み出せず、ノウハウコレクターになってしまいます。だからこそ、より本人の問題に合った研修を行うことが重要なのです。そうすることで失敗のリスクは最小限に抑えられます。
社員研修は行ってみて初めて効果が分かるため、なかなか『これ!』という確信を持ちづらいと考えられます。だからこそ、可能な限りの効果測定・試行錯誤が求められます。よい研修会社は、貴社が抱える課題を正確に誠実にヒアリングしようとする研修会社です。真に貴社のためになる社員研修を行えることを応援しています。