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【事例研究】トップが行う2つの決断

1月18日、日本将棋連盟の谷川浩司会長が、辞任を発表しました。
組織の混乱を招いたことに対する、引責辞任です。

経緯をご存知無い方のために、かいつまんでお伝えします。

対局中にスマホの将棋ソフトを使ってカンニングしたのでは?という疑惑が、三浦九段に対して湧きあがりました。
この疑惑に対し、三浦九段は潔白を主張したのですが、日本将棋連盟は出場停止処分を発表。
その後第三者委員会による調査があり、三浦九段への疑惑は明確に否定されました。

将棋の対局は、ほぼ1日がかりで行われます。
午前9時に始まり、持ち時間が長い棋戦だと1人6時間。
昼食・夕食休憩を入れると、深夜に及ぶこともよくあります。

対局時間中に、ずっと将棋盤の前に座っている義務はなく、トイレに行ったり、別室で過ごすことも認められています。
この時間中に、スマホ経由で自分の指し手をカンニングしたのでは?ということです。

これまでは、電子機器の持ち込みや不正行為を処罰する規定がありませんでした。
プロとして、そんなことしないだろうという性善説に加え、将棋ソフトの棋力向上、
通信手段の発達という環境変化に対応できていなかったのです。

複数の棋士からの疑惑の声に対し、将棋連盟執行部は即座に反応し、
出場停止処分という、対局料が収入源である棋士にとって最も重い処分を課したのです。
それは、本人の潔白の主張に耳を貸さず、「疑わしきは罰する」という方針で臨んだものでした。

しかも、三浦九段は将棋界最高の対局料が貰える竜王戦の挑戦者決定戦の対局直前でありました。
仮にタイトルを取れば5000万円にもなるチャンスが奪われたのです。

組織の根幹を揺るがす不正行為は、断じて許すことができないことは誰しもが理解できますが、
「迅速」な対応は、場合によっては「拙速」にも変わりうるのです。

谷川会長は、「光速の寄せ」というヒラメキと即決即断が持ち味の方です。
これは重大事!という思いが強すぎたために、重大な処分の裏付けとなる情報収集をおろそかにしてしまいました。
本人をはじめ、周囲の意見を聞く心のゆとりが無かったのでしょうか?ほかに処分の方法は無かったのでしょうか?
私がお伝えしている「決断パターン診断」のAタイプの、欠点が出てしまいました。

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この一連の対応の責任を取り、谷川会長は辞任を決断しました。
言い訳など一切しない潔さは、谷川氏ならではのことだと感じています。

組織のトップは、自らの進退は自ら決断しないといけません。
体力や思考力の衰えは、いつかは訪れるもの。
誰もトップに向かって、進退を直言してはくれません。

輝かしい成果を挙げたのち、拍手を浴びながら後進に道を譲るのが理想ですが、
組織に混乱をもたらし、社会や関係者に辞任して詫びることもあります。

ギリギリまで、ボロボロになるまでトップの座にしがみつくことを、
現代社会では良しとしない風潮があります。

引責辞任すれば、誰が混乱を収拾するのか、その方向性が見えるまでは留まりたい。
こうしたトップの想いと、世間のギャップが広がっています。

あなたは、日本将棋連盟の対応、谷川会長の決断をどのように受け止められたでしょうか?

トップならではの、組織を脅かす危機への対応や混乱を招いた責任を取る姿勢。
第三者的に見るのではなく、「自分だったらどうするだろうか?」と考えていただくことで、
あなたの決断力は高まるのです。

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高島 徹
Editor
株式会社決断力 代表取締役・決断力プロデューサー
高島徹(たかしま・とおる)
高島徹(たかしま・とおる) プロフィール >
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