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3分で読める人材教育の話

有事に行うべき人材育成の4つの視点

2020.06.05

VUCA時代に突然世界を襲った新型コロナウイルスの感染拡大。コロナ禍は世界中の国々や世界経済に「有事」に匹敵するほどのインパクトを及ぼしました。こうした事態は今後も繰り返される可能性があり、混とんとした時代をリードできる人材の育成が求められています。

不確実性の時代を牽引する人材の条件—変化に対応しながら創造性を発揮する

近年はVUCA時代と呼ばれています。テクノロジーの劇的な進歩や大災害、社会の複雑性や曖昧さの高まりによって、ビジネスにおいて将来を予測しにくくなっている状況を端的に表した 言葉です。

コロナ禍はこのVUCA時代、不確実性の時代を象徴する出来事だといえるでしょう。

今回の新型コロナウイルス感染拡大のように「有事」レベルの事態やVUCA時代に、ビジネスシーンで成果を上げる人材の条件は、「平時」の時代であった従来とは異なります。論理的思考に長けた優秀な人材が導き出す「最適解」だけでは、今後はビジネスにブレイクスルーをもたらすことはできません 。

不確実性が高く予測不可能な時代を乗り切るには、右脳的な創造的思考がモノをいいます。あらゆる変化や困難を吸収しながら新たなアウトプットを生み出せる能力、例えば0から1をもたらしたり、新しい組み合わせによって他に類を見ない成果物を生み出したりするビジネス創造性です。

創造的思考力をもった人材の存在価値

変化対応力の高い創造的思考力をもった人材は、既存のビジネスモデルが通用しなくなった状況下にある企業のカンフル剤になります。

今回のコロナ禍も然りですが、有事の際は平時のような企業活動を行うことも、平時通りのパフォーマンスをあげることもできません。

先の見通しがきかないVUCA時代も同じです。

こうした環境では、長い経験や確固たる実績に基づくロジックやデータであっても、あるいは過去においては優れたビジネスモデルであったとしても、ことごとく使い物にならなくなります。MBAホルダーの卓越した論理的思考力による高い分析力や改善提案力も、活かす機会に恵まれません。

そんな逆境においても、創造的思考力をもった人材であれば、不確実性、不安定さが渦巻く環境にもめげずに前向きに受け入れて、さまざまな可能性を視野に入れながら創造力を発揮します。

左脳的思考ではなく右脳的思考で、スピーディにイノベーティブなアイデアを提案して、企業に貢献できます。

有事だからこそ考えたい、有事に強い人材育成とは?

新型コロナウイルスの世界的感染拡大といった有事であっても、企業にとって人材育成の歩みを止めることはできません。将来を見通せない不確実な環境が今後も続くことが予想される以上、有事に対応できる人材の育成を推進することが、企業の命運を握っています。

本項では、有事に強い人材育成の方向性を、次の4つの観点から提案していきます。
・ダイバーシティ
・自律的なキャリア形成
・幅広い教養
・デザイン思考

ダイバーシティ―多様性を基盤にした創造力と変化対応力を養う

現在、「ダイバーシティ」は世界中でその重要性が注目され、企業の生き残りをかけた人材活用方法としても積極的に取り入れられ、啓蒙されています。

年齢、個性、価値観、人種、国籍、性的指向など、人に限ってもさまざまな多様性 が存在しています。個人レベルでも、このような多様性を受容することが、カオス的な環境の変化に直面しても動じることなく、生き残る方法をみつけ出す基盤になります。

自律的なキャリア形成―お仕着せでなく、個人に合ったキャリアを自分で形成する

変化のスピードが著しく、環境も激変する現代においては、従来型の会社が一律提供する人材育成カリキュラムでは追いつきません。

社員各自が自分の専門性を見極めてスキルや技術を高める努力を続け、それを積極的に活かす場をみつけていくことが大切です。このような個人の自律的なキャリア形成をサポートする のが、企業の役割です。

幅広い教養—個人の引き出しを増やして、有事の際のヒントとして活かす

一般教養と呼ばれる、ビジネス、外国語、社会学、人類学、さらには芸術など、幅広い基礎知識に触れることで、長い歴史における人類の変化への対処方法を知るとともに、広範な視野が身に付きます。

問題意識や知見を仲間とやり取りすれば、自分なりの持論を形成することにもつながり、ひいては有事や不確実な時代を自分なりの視点で切り拓く力 となります。

各自の関心にあわせて、一般教養の学び方やスタイルはさまざまです。企業側の支援策としては、実務講座とあわせて一般教養講座を開講する 、または社員の自己啓発を経済的に援助するために、図書購入費や講習会参加費などを負担する方法もあります。

デザイン思考―右脳的、創造的思考で不確実性の時代を勝ち抜くビジネス方法論

VUCA時代のビジネスパーソンは、MBA(経営学修士)的思考よりMFA(美術学修士)的思考であるほうが、実際のビジネスシーンで活躍できると言われるようになっています。

MFAにみるビジネスにおけるデザイン思考とは、戦略や論理に感性に基づいた創造性を加えて、ブレイクスルーを起こすスキルです。有事や不確実な時代に行き詰ったビジネスの突破口になる、従来の枠にとらわれない視点でもあります。

芸術家のデザインセンスとは異なり、ビジネスの壁を破るための方法論で あり、リカレント教育の一環としてデザインスクールで学ぶことも可能です。

時代が必要とするのは、創造的思考力をもつ人材の育成

さまざまな未曽有の自然災害や、新種のウイルスに社会生活を脅かされる現代は、まさにVUCA時代や有事の真っただ中かもしれません。

このように予測不可能な時代にも企業がビジネスを展開し、成長を続けるためには、変化に巧みに対応しながら、感性を活かした創造力を発揮できる人材が必要です。

企業には、これまでの人材育成手法にとらわれず、創造的思考を開発する方法を多角的に採り入れて、今後活躍できる人材を育成することが求められます。

 

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