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テレワーク拡大時代のオンラインハラスメント注意点(上司・管理職向け)

2020.09.11

コロナ禍の長期化によって、テレワークが働き方のひとつとして定着しつつあります。テレワークが日常的に行われる中で表面化してきたのが「オンラインハラスメント」。今回は上司もしくは管理職の立場でオンラインハラスメントを防ぐために気を付けたい点を確認しましょう。

 オンラインハラスメントと職場のハラスメント、どちらも同じ「嫌がらせ」

 202061日から、「職場でのハラスメント防止対策」が強化されました。これにあわせて、ハラスメントの定義や対策について研修を受けた人もいることでしょう。

テレワークといえども、仕事をする場所が自宅に代わっただけで、職場におけるハラスメントと本質的な問題や対策は同じです。

ところが、環境が異なれば、ハラスメントとして指摘される行為にも若干の違いが出てきます。すでに受講した「職場でのハラスメント防止対策」研修では挙がらなかった行為がハラスメントとして受け取られることもあるので、「オンラインハラスメント」についての認識も深めておく必要があります。

 ハラスメントの定義

 職場でもオンラインでも「ハラスメント」の定義は同じです。

 ハラスメント=行為者がどう思っているかにかかわらず、相手が不快に感じる「嫌がらせ」のこと

 一般的なハラスメント同様に、オンラインハラスメントにも、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、モラルハラスメント、ソーシャルメディアハラスメント、テクノロジーハラスメントなどに該当するケースがあります。

 実際のオンラインハラスメントの事例と問題点

ハラスメントには多くの種類がありますが、とりわけテレワークやビデオ会議の増加で、オンライン環境特有のハラスメント行為が報告されるようになりました。

オンラインハラスメントに該当する代表的な事例を見ながら、それぞれの問題点を確認していきましょう。

 事例1:ビデオ会議で背景を変えることを禁止する

自宅の様子がどうであるかは業務には直接関係ありません。逆に、人に見られると困るものが写り込む可能性もあるので、背景を変えることを禁止するとハラスメントに該当する場合もあります。

一方、「ビデオ会議は顔出し必須」とすることはハラスメントにはあたりません。顔の表情やジェスチャーは非言語コミュニケーションの一部であり、顔出しには一定の合理性があるからです。

大切なことは、対象となるものが業務に必要であるかどうかを見極めることです。

事例2:詳細な予定を聞く

テレワーク中は勤務時間中でもあります。仕事の進捗を確認する上でも、上司は部下の勤務時間中の予定を知っておく必要があります。そのため、時間帯ごとに、従事する仕事の内容を共有しても問題はありません。

共有する予定は、あくまで勤務時間が対象です。昼休みにコンビニや銀行に出掛ける予定や、終業後の予定まで詳細に共有すれば、ハラスメントに該当します。

予定を聞く場合は、プライベートに踏み込まない、常識の範囲内にしましょう。

事例3:室内の様子について感想を述べる

世間話のように、「部屋がきれいに片付いているね」、「室内はどうなっているの?角度を変えて見せて」、「後ろにかかっている写真は誰と写っているの?」などと気軽に感想を述べる、あるいは問いかけをすることがあります。

これは、部下がプライベートに踏み込まれたような気持ちになって、不快に感じることもあり、ハラスメントにとらえられる可能性があります。

あるいは女性の部下に「家ではノーメークなの?」、「私服も素敵だね」と言えば、セクハラに該当してしまうことも考えられます。

オンラインによるビデオ会議の場合は、職場以上に、業務と直接関係ない言動を控えるべきでしょう。

事例4:IT環境の不備について不平を言う

Wi-Fi環境がないことに対して、あるいは外部の雑音が混じってしまうことに対して、「テレワークするなら、Wi-Fi環境くらい整えたら」や「仕事なのだから、雑音が混じらないように、マイクくらい用意してよ」などと、不平を言ったり、備品購入を強制したりするのも控えましょう。テクノロジーハラスメントに該当する可能性があります。

テレワークは、業務上、勤務地が自宅に代わっただけなので、本来であれば、会社が従業員の自宅の通信環境整備をサポートする必要があります。

自宅に通信環境が整っていなければルーターやPC、ビデオ会議用のマイクもしくはマイク付きのヘッドセットなどを貸し出すなどの対応を考えることが先決です。

事例5:勤務時間外にSNSなどで頻繁にメッセージを送る、返事を要求する

テレワークで使うために、会社で新たにチャットツールやSNSを導入した場合も注意が必要です。

勤務時間外のチャットに対して、部下からすぐに返事が返ってこなかったからといって、文句を言うのは考えものです。

業務で使用するチャットやSNSの利用を勤務時間内にとどめなければ、公私の区切りが不明瞭になり、部下の時間外労働や過剰な負担感につながって、ハラスメントに該当します。チャットツールやSNSの利用(返信も含めて)は勤務時間内にするなど、運用規定を設けておくべきでしょう。

オンラインハラスメント対策にはオンライン専用ルールも必要

相手が不快に感じることが「ハラスメント」であるという本質は同じでも、職場と自宅ではハラスメントに該当する行為にも違いが出てきます。

テレワークであっても、オンラインハラスメントをなくすことで社員の精神的ストレスを低減し、業務に専念できるような環境を整備することは重要です。

全社的にこれまでのテレワーク中に感じた不快感などをすくい上げて、オンラインハラスメント専用ルールを設けるのも一考かもしれません。

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