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【ジェンダー平等を読み解く:入門編】 ジェンダー格差における日本の現状を知る~「146か国中125位」日本は男女格差が大きい国という烙印~

2023.07.27

146カ国中125位。これは何のランキングだか分かりますか?

World Economic Forum(世界経済フォーラム)が発表した「グルーバル・ジェンダーギャップ・レポート2023」における世界のジェンダー・パリティ(※)、すなわち各国においてどれぐらいジェンダー平等が進んでいるかが順位付けされたレポートにおいて、日本は146カ国中125位でした。G7諸国の中ではダントツの最下位という結果(※)です。

 

※ジェンダー・パリティ
 ジェンダーの公正を実現するための統計的な尺度のこと

G7におけるランキング
 カナダ(30位)、フランス(40位)、ドイツ(6位)、イタリア(79位)、イギリス(15位)、アメリカ(43位)

 

グローバル・ジェンダーギャップ・レポート2023

グローバル・ジェンダー・レポートは、「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治参加」という4つの分野で、ジェンダーに基づく格差の推移が記載されています。

 

今年で17版となるこのレポートは、ジェンダー格差解消に向けた調査の中で最も歴史を持っています。

 

レポートでみる日本のラインキング推移

グローバル・ジェンダーギャップ・レポートにおける日本の推移をまとめました。

今年の125位という結果は、2006年に順位が公表されて以降、史上最低でした。

2018年までは各年版が公表されていたが、2019年に「2020年版」、20213月に「2021年版」が出されたため、2019年は記載していない。

 

ギャップ指数における日本の推移

ギャップ指数をみると、日本のジェンダーギャップ指数はここ17年、大きな変化がないことが分かります。

それにも関わらず、日本のランキングが上昇せず、下降しているということは、他国がジェンダー格差を解消するための取り組みが進んでいるなか、日本は停滞していることが分かります。

 

4項目における日本の現状―教育と医療の順位は高く、経済と政治は低い―

ジェンダーギャップ指数を図るための4つの分野「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治」において、日本の現状を深堀りしていきましょう。

 

日本は、経済123位・教育47位・医療へのアクセス59位・政治138位となっており、教育と医療においては、比較的男女格差が解消されてきたと言えます。

 

一方で、経済と政治においてはとりわけ低い位置にランクインしています。日本がこの2つの分野において、順位が低いことに驚く人は少ないのではないでしょうか。

 

政治業界や企業の中において、男性優位な文化は依然残っており、事実、企業における女性管理職の比率や収入の格差などが問題になっています。

 

2021年時点における先進国の大企業における女性の役員割合は、34割を達成している中、日本はわずか12.6%に留まっています。

OECD “Social and Welfare Statistics”より
 EUは、各国の優良企業銘柄50社が対象。他の国はMSCI ACWI構成銘柄(2,900社程度、大型、中型銘柄)の企業が対象。

 

このような現状を受け、先月開かれた男女共同参画会議では、政府が「女性活躍・男女挙動参画の重点方針2023」の原案を示し、大企業が多くを占めている東京証券取引所プライム市場の上場企業に対して、2030年までに女性役員の比率を30%以上とする目標を掲げました。

他の先進国に後れを取っている日本の女性活躍の環境整備を進めようとしています。

 

政府が掲げる目標:女性が活躍できる環境をつくる「203030

203030とは、政府が掲げた「2030年までに社会のあらゆる分野で指導的地位における女性が占める割合を30%にする」という数値目標です。

 

挫折した「202030

2003年当時、日本企業における女性の管理職比率は8.9%でした。

政府はこの数字を危機と捉え、2020302020年までに社会のあらゆる分野で指導的地位における女性が占める割合を30%にする)という目標を掲げました。

 

しかし、この目標を掲げた際、あまりにも現実離れしている数値から批判的な声が殺到し、推進は非常に困難となりました。

 

それでも2014年のダボス会議で安倍総理がこの目標を世界に示すなど、202030を必至としていましたが、結果的には未達で終わりました。

 

達成期日としていた2020年7月に、政府は第5次男女共同参画基本計画で「2020年代の可能な限り早期に30%を達成する」方針に切り替える見込みをし、同年12月に『2030年代には、誰もが性別を意識することなく活躍でき、指導的地位にある人々の性別に偏りがないような社会となることを目指す。そのための通過点として、2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合が30%程度となるよう目指して取組を進める』と改めて203030への再スタートを切ったのです。

 

14年連続で最もジェンダー平等が進んでいる国アイスランド

グローバル・ジェンダー・レポートで発表された世界で最もジェンダー平等が進んでいる国はアイスランドで、14年連続で1位を獲得しています。そして驚くべきことに、ジェンダーギャップの90%以上を解消した唯一の国です。

 

また、ランキングの上位10か国は80%以上のジェンダーギャップを解消しており、そのうち7か国がヨーロッパの国々で構成されています。

 

まとめ

日本は先進国の中で最もジェンダーギャップが大きい国です。

特に政治と経済の観点では、そのギャップは大きく表れており、国会議員の男女比率や管理的職業従事者の男女比率などの数値でも顕著に表れています。

このような現状を受け、政府は202030を掲げ、2030年までに指導的地位にある人々の性別に偏りがないような社会となることを目指すことを明らかにしました。

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