今や多くの組織においてDE＆Iの理念は広く共有されてきましたが、「ダイバーシティ疲れ」と言われるような、ある種の閉塞感が広がっています。そんな中、本コンソーシアムにご参加くださる組織と共に、日本の組織のなかで有効に機能するリーダーシップおよびマネジメントのモデルを構築していきながら、日本の組織のなかで有効に機能するリーダーシップおよびマネジメントのモデルを構築して、真のDE&I実現に向けて社会を変革していくことを目指していく。社会の持続的な発展のためにはインクルーシブな社会の実現がカギになるという認識のもと、これから実際にどのような活動がなされていくのか発表されました。

<コンソーシアムの主な活動内容>

• 個社ごとに幅広く調査データを収集してする研究とディスカッションの実施
• インクルーシブ・リーダーシップの知見を深めるディスカッションの実施
• 講師を招いての勉強会開催（企業の事例紹介/東京大学教授の講義等）
• 各種イベントの開催

第1部　特別対談　
　　　　日本の組織文化とジェンダーをめぐるDE＆Iの課題

日比谷国際ビルコンファレンススクエア（※オンライン同時配信）で開催されたキックオフイベントでは、企業のダイバーシティ推進、人事や経営企画などに関わる方々にご参加いただき、第1部では、株式会社羽生プロ・代表取締役社長/著作家・メディアプロデューサーの羽生祥子氏と本コンソーシアム発足PJの企画運営委員/東京大学教授の星加良司氏による特別対談形式でお話を伺いました。

羽生氏からは、「メディアの立場」・「ジェンダーの視点」・「ジェネレーション」・「組織の中」という4つの目線でインクルーシブについてお感じになられていることを多面的なデータを用いながら示唆的な課題を提示いただいた上で、画一的な組織にもマイノリティも異論を唱える勇気も必要だとご自身の経験も織り交ぜながらお話しくださいました。そして、4層の労働背景(①1986年施行男女雇用機会均等法制定、②1999年改正男女雇用機会均等法改正、③2016年施行女性活躍推進法、2023年施行育児介護休業法改正)があり、そういった4層の労働背景からジェネレーションを捉える必要性も提示いただきました。星加氏からは、異論にウェルカムになることも一緒に行っていくことや文化を含めたメカニズムにメスをいれていくこと(既存の在り方を制度だけでなく文化や人の意識をかえていくこと)も重要になると語られ、最後にお二人から今の組織が抱えている課題を踏まえた上でカギになってくるのは、「成功体験を積み重ねていくことと、負の違和感を含めて予想よりも差があったことに注目してそれを大事にすること」と締めくくられました。

  

 

第2部　パネルディスカッション

「DE＆I推進事例からひも解くリーダーシップとマネジメントのあり方」

第2部では、アフラック生命保険株式会社 ダイバーシティ＆インクルージョン推進部長　若濱靖樹氏とソニーピープルソリューションズ株式会社 ダイバーシティ・エクイティ＆インクルージョン推進室長 森慎吾氏をパネリストにお迎えして、三井物産人材開発株式会社 人材開発部長 佐々木孝仁氏がモデレーターとしてご登壇いただき、実際の企業の実例を中心に、3つのテーマで話が展開されました。

 

・人を見ることと数字をみることにバランスを取りながら担保していくこと

・有効なリーダーシップは多様な人材との対話を意識すること

・対話を通じて正解ではなく妥当解をみんなで見つけること

・現場に合わせて伝え方を変えていくこと

・DEI推進が管理職にとってプラスアルファの取り組みにならないように気を付けること

・属性や特性で見るのではなく、人を一人の人として見れること

 

など、日本においてインクルーシブな社会と組織になっていくヒントを探求する時間となりました。

 

終了後は、会場に参加くださった方々とご登壇者によるネットワーキングが行われ、質疑応答や交流がなされ、盛会で終了しました。意欲ある皆様とこれから日本初のDEIコンソーシアムで、インクルーシブなリーダー育成と組織づくりを推進していけることが今から楽しみです。

最後に、コンソーシアム発足PJから、2024年2月よりスタートする年4回の勉強会のスケジュールと参画にあたっての特典として、三つの特典が発表されました。

①コンソーシアムの最新情報の提供

②コンソーシアム主催のクローズドな勉強会への参加

③オフラインイベントおよび限定イベント等の優先招待

参画企業には、調査データにもご協力をいただき、参画企業同士でともにDE＆Iの課題に向き合いインクルーシブな組織を実現すべく活動していきます。新しいコミュニティの取り組みへのご参画をお待ちしております!!

 

▼本プロジェクトの詳細は、こちらからご確認ください▼