トヨタ流「A3 思考術」とは
報告書はA3文書1枚に落とし込む
トヨタでは、“必要な情報を紙1枚に落とし込むこと”を、日常的に実践しています。A3用紙1枚にまとめた文書を活用することで、解決策が明確になり行動が加速するだけでなく、問題解決やプロジェクトの進捗管理を、精度高く、効率的に実践することができます。そして、この文書を作成する過程で磨かれる思考のことを「A3思考術」と言います。本研修では、8つのステップ(次項参照)に従いこのA3思考術を体得し、実際の仕事の場面を想起しながら、本質的な問題解決を行う事で、生産性向上を図ります。
研修概要
受講対象 | 全社員(若手~管理職)および経営者 |
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研修日数 |
〈3回コース〉 6か月の期間内に3回の研修を実施 (1回目:1日間、2回目:1日間、3回目:半日間) 〈 1回コース〉 1日間:概要とゴール設計、カイゼンプランの作成 |
研修時間 |
1日間10:00~17:00(基本6時間、昼休憩1時間含む) 半日間3時間 |
研修の目的
トヨタでも実践されている問題解決の
8ステップを理解し問題の想定力、
主体性をもってカイゼン活動を実践する
意識を強化する。
8ステップを理解し問題の想定力、
主体性をもってカイゼン活動を実践する
意識を強化する。
研修(6ヶ月)の流れ
トヨタ流「A3思考術」の8つのSTEP
STEP1
テーマ
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誰がみてもわかる数値目標と具体的なゴールを設定 |
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STEP2
テーマ設定の背景
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テーマを設定した目的・必要性の背景や理由を明記し、共有化する |
STEP3
現状把握
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経緯やありのままの現状を洗い出し、今の問題や不具合を明確にする |
STEP4
要因解析の設定
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現状把握した問題点の要因を「5つのなぜ」で掘り下げて、本質を発見し、分析する |
STEP5
目標の設定
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目標を達成するための計画を5W2Hで設計し、適材適所で役割分担し、逆算して計画する |
STEP6
対策と実施
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計画した内容を実践し、上司などに中間報告をしながら、軌道修正し、目標達成の精度を上げる |
STEP7
実施結果と横展
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実施する前と 対策後を比較して効果のあったものを標準化し、関係部署に横展して、業務のチェックリスに落とし込む |
STEP8
反省と今後の課題
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実施・展開し た過程の検証を行い、更なる課題点を発見し、次のカイゼンのテーマとする |
カリキュラム
1回目
● 講義 ○ ワーク
時間 | 学習項目 | 内容 |
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9:00 | 1.オリエンテーション | ●講師紹介 ●研修目的の共有 |
2. 働き方を見直す 8つのステップとは |
●A3思考術で継続的なカイゼン思考のポイント ① 一般的ななぜとの違い ② 生産性向上が図れるわけ ③ A3思考術の8ステップ ④ 現地現物の現状把握 ⑤ なぜの深堀で本質の問題に気づく方法 |
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3. ゴール設計の仕方 |
① テーマ設定について ② 問題 の想定方法 ③ 具体的な数値目標の提示 |
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4. A3思考ワーク |
○自社演習 ① 自社の課題を具体的な目標設定にする方法 ② なぜなぜのポイントの絞り方 ③ 「見る」の本当の状態とは ④ 根本要因をみつけるまで繰り返す ⑤ 本質の問題を再発防止策に展開する ⑥ ムダをみつけて、生産性向上を図る ⑦ 継続的ななぜを繰り返す仕組み |
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17:30 | 5.発表と今後に向けて | ○カイゼンプランの作成 ●まとめ、質疑応答 |
2回目
● 講義 ○ ワーク
時間 | 学習項目 | 学習のポイント |
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9:00 | 1.オリエンテーション |
●研修目的の共 |
2. 発表 |
○発表・受講者同士および講師フィードバック |
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3. A3思考ワーク |
① 計画実施の検証 ② 実施結果の確認 ③ ゴールの軌道修正 ④ 役割分担にて、付加価値を加える ⑤ 今後の展開の再設計 |
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17:30 | 4. 今後に向けて | ○アクションプラン作成 ●まとめ、質疑応答 |
3回目
● 講義 ○ ワーク
時間 | 学習項目 | 学習のポイント |
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14:00 | 1. 半年間の振返り | ○半年を各チームで振返り全体で共有する |
2. 発表 |
○発表・受講者同士および講師フィードバック ○結果を仕組み化して、他部署への横展方法を考える ○新たな課題発見 |
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17:30 | 3. 今後に向けて | ○新アクションプラン作成 ●まとめ、質疑応答 |