HIPSTER GATE

教育・研修

2018.11.01

プロメン物語 第7話 論理的思考で話せ

ロジカルに伝える

志村先輩からレクチャーを受ける日がやってきた。

「オッホン、えっー、ではこれから特別スペシャルダイナミックウルトラ講義を始めよう。」

「あ、そういうのいいんで。真面目にお願いします。」

「何だよ加賀ちゃん、釣れないなぁ。ちょっとくらい遊ばせろよな。
 まぁ仕方ない。今日はマジメモードでやるとするか。」

「新入社員の時にロジカルシンキング研修って受けただろ!?
 人にうまく伝えるためのポイントは全てあの研修に凝縮されてるんだよ。
 テキストでこんなのを見たの覚えてないか?」

そう言うと、志村先輩は会議室のホワイトボードにスラスラと書き出し始めた。

「あ、はい。何となく見た覚えはあるような気がします。」

「ここにも書いた通り、要は"結論"と"根拠"が明確になっているかどうかが、
 最も重要なポイント。これさえしっかりと押さえれば話はグッと伝わりやすくなる。」

「なるほど、結論と根拠を示すことが大切ということは何度か聞いたことがあります。」

「そう、すごく当たり前のことさ。でもほとんどの人は頭では分かっているけど、
 実践できていない。"わかる"けど"できていない"状態なんだな。」

「なぜそんなことになるんでしょう?」

「人に何かを伝える際に目的を意識していないからだろうな。
 何のために情報を伝えるのか、何を一番伝えたいのか。
 ここが不明瞭なために、要らない情報を詰め込みすぎてしまう。」

「まさにプロジェクト会議での僕みたいですね。
 どうすれば目的を意識して上手に話せるようになるんでしょうか?」

シンプルに話す秘訣

「逆に質問するけど、話上手な人の特徴って何だと思う?」

急な志村先輩からの質問に少々戸惑いつつも、自分の意見をぶつけてみた。

「それはやっぱり流れるようにスムーズに喋れることじゃないですか!?
 きれいに淀みなく話せば、相手も話を聴きやすいでしょうしね。」

なるほどな、フフフと不敵な笑みを浮かべながら先輩は答えた。

「だよなー。そう思うよな。ところがどっこい、そうじゃないんだ。
 きれいに話せることは確かに話上手な一要素ではあるが、それほど大事じゃない。
 なぜかって?人は、相手の話の80%は聴いていないからだよ。」

「えっ、それはさずがにないですよ。自分、先輩の話は100%聴いてますし!」

「本当にいつでも、常に、どんな状況でもそうだと言い切れるか?」

「それは、、、違うかもしれませんが。」

「聴き手の頭の中では、眠いなとか家に帰りたいなとか、腹減ったなとか好き勝手に
 いろいろなことを考えているもんなんだよ。誰だってそうさ。加賀ちゃんもそうだろ?
 でも、それが当然。まずこの前提を理解しなくちゃいけないな。」

「何だか少しづつ分かってきました。聴き手はそもそも80%は流し聞きしている。
 そうであるならスムーズに話すことよりも要点、
 つまり結論と根拠を示すことを意識して、端的に話すことが重要ということですね。」

「Excellent!!!!物分かりがいいじゃない、加賀ちゃん。
 それじゃ最後の質問だ。端的に話すとは具体的にどれくらいの時間だ?」

「それは話の内容や重要度によっても変わってくると思います。」

「おいおい、それじゃいつまで経っても今と変わらないぞ!?
 目的を意識して、結論と根拠を示す。この流れはどんなテーマでも同じなんだぜ。」

「えっとー、3分くらいですか?」

「カップラーメンかよっ!!!お前の話を聴いていたら、ちょうど食べごろになっちまうよ。
 ある意味便利ではあるけれども。目標は1分だ。1分で話せ。
 エレベーターピッチ(※)って知ってるか?あれなんて正味15~30秒で
 自分のアイデアを売り込まないといけないんだぞ。それに比べりゃ、だいぶマシだろう。
 だからまずは常に1分で自分の意見を伝えられるように意識してみな。
 1分に収めるには、余計な情報を入れるスキマなんてなくなってくるはずだから。
 はい!というわけで、今日のデラックスボンバーダイナマイト講義おわり!!」

「最初の講義名とだいぶ違くなっちゃってますけど。」

「んな細かいことはいいんだよ。よし、メシに行くぞっ!!」

「はい、本日はありがとうございました。」

※アメリカでは、エレベーターの中で投資家と出会った起業家は、
 目的の階までの数十秒間で自社のプロジェクトを売り込むと言われている。
 エレベーターが着くまでの短い時間で的確に要点を伝えられるか、
 それが貴重なビジネスチャンスを手にできるかどうかの成否を分ける。

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